【リプレイ】絶望の大破局編 第三話・上
【リプレイ】絶望の大破局編 第一話 - About Sword World 2.0
【リプレイ】絶望の大破局編 第二話 - About Sword World 2.0
セドリック:では俺から。テンキー戦闘紹介も含めて、成長三度伸びたが……三度とも知力だった。
※テンキー戦闘紹介用に戦闘だけ行ったのですが、未だに筆は進まず。
レイチェル:羨ましいです。
ソーカル:というかこのパーティ、全員知力が欲しい構成だな。
ロックン:純魔、純魔、魔法戦士、マリョップラーっていう。
セドリック:プリーストレベルが5から6になった。このまま【フォースフィールド】一直線だ。
ソーカル:ふふふ、期待しているよ。
レイチェル:私はソーサラーを9レベルまで上げました。それに伴い冒険者レベルも上昇し、新たな《戦闘特技》は《クリティカルキャスト》を取得しました。早く10レベルにして【ブリザード】を《クリティカルキャスト》したいです。
ロックン:レイチェルはダメージディーラーだから、頼りになるねー。
ソーカル:【ファイアーボール】だと対象数が少ないから【ブリザード】は一種の到達点だな。
レイチェル:成長は器用、生命、精神。知力は伸びず……。
ロックン:賽の目はしゃーない。狙った目が出ない確率っていくつ?
GM:三回とも知力が出ない確率は33%くらい
ロックン:じゃ往々にしてあるね。私は知力精神生命、下3つ! わかりやすいね。技能はねー、悩んだんだけどコンジャラーを7レベルにしたよ……もういつ死人が出ても可笑しくないからさー……。
セドリック:どこにも借りを作らず【リザレクション】出来るのは大きいな。
ロックン:私が死んだら駄目なんだけどさー。
セドリック:それは仕方ないさ。
ソーカル:最後は私だな。成長は敏捷精神敏捷。精神ボーナスがブレイクしたが、魔力撃型だから抵抗出来る気はしないな。技能はフェアリーテイマーを1レベルから3レベルへ、グラップラーレベルを4レベルから5レベルにしてみた。一応《鎧貫き》を手に入れたから、回避の目がある時は選択していきたいな。それと、妖精魔法は光に振ったら【バーチャルタフネス】まで手に入った。そこそこ汎用性があがった。以上だ。
セドリック:ソーカルは魔力が10だから、最大HPが+10か。強いな。
ソーカル:長期戦ならば《マルチアクション》しながらだな。
GM:成長報告も終わりましたし、早速やっていきましょうか。君たちが謎のダークドワーフの少女を連れ帰ると。
ソーカル:少し口裏合わせをしていた、ということで構わないか? GM。
GM:それは勿論。総隊長のホヘトに報告に行く流れは目に見えてますからね。
セドリック:たまたま、地下に閉じ籠っていて、難を逃れた、ということにしておこうか。植物研究所は毒が蔓延していたから、蛮族も近づいて来なかったと。
GM:ということで、君たちが無事に帰還して総隊長会議に報告だよ。
セドリック:セドリック、ただいま戻りました。民間人一名、救助に成功しました。
総隊長ホヘト:「……ふん。下がっていいぞ」
GM:ホヘトは、ダークドワーフのクルメを一目見ると面白くなさそうに手を払うよ。
ロックン:思ったより反応がアレだね。
ソーカル:鉄砲玉の我々が無事に帰って来たのが気に喰わないのだろう。民間人救助というのは、建前で生死はどうでも良かったのだろう。
セドリック:恐らくそうだろうな。まあ、お陰でダークドワーフということが悟られずに済んだ。
ソーカル:そうだな……レイチェルかロックンの部屋に匿うと良いだろう。特にどうしろと指定も無かったことだしな。
ロックン:オッケー!
レイチェル:では、一先ずロックンの部屋に集合しましょう。
ソーカル:鍵はバッチリ閉めるぞ。
レイチェル:防音はバッチリです。
ロックン:では、お話と行きますかー!
セドリック:……ノリノリだな。
クルメ:「え、えっと……」
ソーカル:そういえば、名誉点を貰っていなかったな。
レイチェル:それ以前に戦利品判定を我々行っていませんが……この場合剣のかけらはどうなるのでしょう。
GM:剣のかけらを持った敵を倒すと手に入る、としかルルブⅠに載ってないんだよね。実際、名誉点ケチってたからね。君たちは〈二度目の生還者〉として配っておくね。消費ナシで。
ロックン:わーいわーい。
ソーカル:よし。クルメちゃん……いくつか確認事項がある。
クルメ:「は、はい……」
ソーカル:我々は君が人族に仇なさなければ、可能な限り保護しよう。それは約束だ。
クルメ:「そ、そいは……願っても叶ったりやけど……」
ソーカル:その代わりと言っちゃ何だが……我々の装備の加工を君に行って欲しい。君の事情は深くは聞かない。悪くない条件だと思うが。
クルメ:「それぐらいやったら、全然やるけん、お願いします!」
ソーカル:交渉成立だな。
ロックン:交渉事はスカウトに任せるのが一番っすなー。いやあ、ありがてー。
ソーカル:武器の加工は時間がかかるから……一先ず、専用化が望ましいが。これはどのぐらい時間がかかるんだ? ルールブックⅡを見ても具体的な時間が書いてないんだが。
GM:まあ、装備品の専用化ぐらいならクルメが一晩でやってくれました、で良いよ。一週間以上かかる加工とかは……加工に預けてる間、その武器が使えるかは知らないけど。
ロックン:っすよねー。
ソーカル:一先ずはそれで充分だ。
レイチェル:HPとMPが2点ずつ上昇するのはありがたいですね。
セドリック:ここまでHPの1点が大事に思えるセッションはやったことがないぞ。
レイチェル:この1点が文字通り生死を分けますからね。
GM:楽しんでくれてるようで何よりです。
ロックン:しかし、武器を専用化したら器用度があがるってのはわかるけど。装飾品を専用化したら体力が増えたりするってのは、一体ぜんたいどういう仕組なんだろねー。
GM:ま、まあ……そこはゲーム的な処理といいますか。
セドリック:戦旗槍は作って良いのか?
GM:うーん、これも加工の時間書いてないんだよなあ……まあ、槍に旗つけるだけだしなあ。砦内に槍の一本ぐらいはあるだろうし。良いよ。
セドリック:では、怒涛の攻陣を指定して。装備を任せて我々は休もうか。
それぞれ、加工に出す装飾品を指定して、床につきます。
この位の強化前提にクルメを出したので、装飾品が無い状態で夜襲というのは流石にしませんでした。というか、このまま戦闘に移ると前回のボロボロのままですからね。
連戦も悪く無いですが……今回は自重です。
しかし、誰もクルメの事情を聞かない……ただの加工屋と思ってやがるぜ……。
GM:クルメが加工してる部屋はロックンの部屋で良いですかね? ロックンが目を覚ますと、ボロボロになって熟睡しているクルメと、仕上がった装飾品がありました。
ロックン:ありがてぇ、ありがてぇ。
GM:特にイベントが無いので、みなさんこの装飾品を手に入れた、ということで……。砦内がどうやら、少し騒がしいですね。
セドリック:騒がしい?
GM:問題がある、というよりも、明るい感じの印象です。
セドリック:よし、こういう時はマイクを呼ぼう。マイクは居るか。
GM:通信兵のマイクですね。通信室に行けば会えますよ。
マイク:「セドリック先輩! 昨日はお疲れ様でした!」
セドリック:ああ、なんとか生き残れたよ。ところで、何かあったのか?
マイク:「ええ! 今朝通信が入りまして! あの英雄グロリアスが救援に来てくれるんです!」
レイチェル:グロリアス……? GM、あのグロリアスですか?
GM:あのグロリアスのようです。
ソーカル:あの、とは?
レイチェル:私の経歴に『憧れの冒険者がいる』あるのですが……今風に言うと、憧れの軍人ですね。私は、英雄グロリアスに憧れて魔導師の塔を出ました。
ロックン:ところがどっこい! グロリアスはサインを求める手を払いのけるに終わらず、我々を悪質な操霊魔法使いとして投獄したのであった! レイチェルの儚き乙女心はかくも砕け散った……およよ。
レイチェル:乙女心など抱いていません。
ソーカル:まあ、レイチェルの淡い初恋はさておき。そのグロリアスってのはどういう奴なんだ?
レイチェル:知りません(プイッ
セドリック:俺は知っている、で良いのか? GM。
GM:ええ。同じ軍人ですからね。グロリアスは、超一流のマギシュー(マギテックシューターの略)として名を馳せていました。凄い《狙撃》の腕前だと聞いています。蛮族掃討作戦の際は、ドゥームに加え自らの腕で蛮族を撃ち殺していたとか。
ロックン:《狙撃》型マギシュー(笑)
セドリック:浪漫は……あるじゃないか。
ソーカル:ロマンはな。セドリック、私も嫌いじゃないぞ、そういうの。
GM:蛮族キラーの代名詞といえば、グロリアス、そんな感じに町民に親しまれていました。蛮族の脅威はない、と住民に知らしめるための分かり易い象徴としてメディアも意図的に祭り上げていた感じはありますね。
グロリアスはここ要塞都市イロハの南の市街に滞在していて、その時に〈大破局〉が起きたみたいですね。グロリアス率いる部隊は、蛮族と市街戦を行い、その果てに撃退に成功したみたいです。それで要塞都市イロハと通信が行えて、救援に行くと報せが入りました。
セドリック:なるほど。それで砦内が盛り上がっていたのか。
GM:要塞外の状況が全く把握出来ていなかった為、消極的に砦に籠城という作戦を取るしか無かったんですね。食料などは今のところ問題ありませんでしたが、やはり周辺がどうなっているか全く連絡が取れず、ストレスが溜まっていました。
ソーカル:英雄グロリアス、ね。我々も早く助けて欲しいものだ。
セドリック:グロリアスが到着するまでどれ位かかるんだ?
マイク:「およそ一週間程だと」
ソーカル:それまで何も起きなければ良いが……そんな事は無いんだろうな(苦笑)
ロックン:そうは問屋が卸さんでしょうなぁー。
セドリック:ところで、平時の我々の仕事は一体?
GM:セドリックは元々の軍の仕事がありますが……罪人諸君は、有事の際以外は基本的に大人しくしとけ、とのことです。
セドリック:了解した。
GM:そうしてこの日は何も起きませんでした。
ロックン:この日は、ね。
GM:翌日の皆さんが起床して、食事も済ませた頃……砦内に警鐘が鳴り響きます。緊急招集のアナウンスも続きます。
セドリック:何があった!?
マイク:「セドリック先輩! 蛮族の部隊の反応がありました!」
セドリック:「蛮族の部隊……? 詳細はわかるか?」
マイク:「はい! どうやら、ケンタウロスの集団のようです!」
レイチェル:ケンタウロス……? 一番強いケンタウロスでも、確かヘビーナイトの9レベルぐらいでは?
ソーカル:今回は数の暴力な戦闘か……?
ロックン:リソース削って連戦パティーン?
GM:戦闘がいつも一回しか無いですからね。今回は雑魚戦挟もうかと。
セドリック:9レベルでも、俺とロックンは2レベル上だからな。
ソーカル:私の9レベルもスカウト先行だからな……。
レイチェル:GM、毎朝ゴーレム作っていた、でいいですか?
GM:まあ毎日何が起こるかわからない状況で作らない理由が無いよね。イベント的に時間を進めたし、全然良いよ。
ロックン:じゃあ私も作ってたってことで。
GM:魔動機文明アル・メナス全盛期の【ライフセンサー】が今確認できた、って感じ。
まだ動くドゥームとか、要塞都市イロハの要塞ランパートの可動部分を必死に動かそうと砦内はてんやわんやだね。一般市民もシェルター的な所に避難している。
セドリック:俺達に出来ることは?
ソーカル:我々はバレッターズだからな。鉄砲玉として撃たれるだけさ。
セドリック:とにかく戦闘の準備はしておこう。鎧を着るにも時間がかかるしな。
レイチェル:忘れがちですが。防護点*10秒必要なんですよね。
GM:そうして砦内が第一種戦闘配置になり……。
ロックン:パターン青! 蛮族です!
ソーカル:アレを出せ。
ロックン:ティダンゲリヲンを!? でもパイロットのセドリックはもう限界です!
セドリック:俺は逃げちゃ駄目だ、って言っておけば良いのか?(笑)
レイチェル:汎用人型決戦兵器、ティダンゲリヲンを出せば勝ちましたね。
GM:そのネタ僕も好きだけど! ゴロ良いよね! だけどそんなものは大破局の地震で壊れた。
セドリック:あったのか(苦笑)
GM:セドリック達がホヘト総隊長に呼ばれるよ。
セドリック:失礼します。
GM:会議室はざわついているよ。ガッカリしてるっていう方が適切かな? 折角英雄グロリアス部隊の救援が直に来て助かったー! と思ってたのに、持ち上げてドーンみたいな。
ソーカル:大破局はそう甘くない、まだ現実をわかっていないようだな。
ホヘト総隊長:「セドリック軍曹、グロリアス少将が現在救援に向かっている事は知っているな?」
セドリック:はい、存じております。
ロックン:少将ってヤバいね、マジ英雄じゃん。
ホヘト総隊長:「グロリアス少将が来るまで、決してこの要塞を落とす訳にはいかん。その為、我々は現在手に入った情報から、最善の策を用意した」
ロックン:ぜってーロクでもねー策だぞ!! 私知ってる!
ホヘト総隊長:「現在、蛮族の部隊はケンタウロスがおよそ30。要塞イロハに向かって進軍中だ。現在交流街の外壁付近である。そして、その後ろに【テレスコープ】による目視で、8mもの個体が一体視認できた」
レイチェル:8m……?
ホヘト総隊長:「砦内のデータベースで確認した所、おそらく『ギガントール』だと結果が帰ってきた」
ロックン:ギガントール……だと?
GM:弱点は抜けないけど、知名度は抜けた扱いでいいよ。イグニスブレイズ131頁。
ギガントールは、ケンタウロスに似た蛮族ですが、凄く強いのでケンタウロス等に王と崇められています。
「上半身」「前半身」「後半身」三部位で、騎獣を繰り、かなりの高火力を誇ります。
詳細は上記の頁をご参照ください。
セドリック:我々の平均レベルは依然8だ、GM。
GM:うん。
セドリック:ギガントールは15レベルだと、書いているんだが?
レイチェル:デジャヴなやり取りですが、第一話より酷くなってますね。
ロックン:私とセドリックは7レベルだから、+8レベル……ダブルスコアどころの話じゃねーぞおい。
ソーカル:私とは6レベル差、と見ると、なんだかマトモに見える錯覚だな。
レイチェル:間違いなく錯覚です。
GM:HAHAHA。ほらほら、解説に「難攻不落の要塞がある」といった評判を聞けば陥落させずにはいられない性分って書いてるじゃん? だから、今回の敵にピッタリかなーって。
レイチェル:はぁ……?(憐憫の目)
雑魚が同じレベル、ボスが+2レベルの基準というのが遥か遠い世界の話ですね。
GM:絶望の大破局編ですなあ。あ、でも安心して。雑魚30体のケンタウロスは砦が相手してくれるから、要約すると君たちがギガントール“たった”一体を相手すれば良いらしい。
ロックン:なにそれでバランス取った気で居るんだ!?
GM:そして雑魚戦だから剣のかけらは積んでいないYO!
ロックン:なにそれでバランス以下略……。
セドリック:総隊長、お言葉ですが……我々の手には負えない個体です。
総隊長ホヘト:「かもしれん。だが、やるしか無いのだ。数百の市民を守る我々軍人が命を張らねば、明日の希望は無い」
レイチェル:我々、ですか。
ロックン:命を張るのは『我々軍人※ただし自分たちは除く』的な?
総隊長ホヘト:「たかだかケンタウロスの部隊であれば機能低下したランパートでも相手が出来る。だが、ギガントールを前にすれば、機銃の命中精度等から砦が機能していないことが悟られる可能性がある。そうなれば、ケンタウロス部隊は躊躇なく突撃してくるだろう。そうなっては要塞イロハは終わりだ」
セドリック:それで、我々がギガントールの足止め……及び、弱体化をせよ、と。
総隊長ホヘト:「ああ、ケンタウロス部隊が片付けば、ギガントール単体でもどうにか渡り合える可能性がある。同時に相手は出来ん。これが最善なのだ、理解してくれるか、セドリック軍曹」
レイチェル:これ、完全に我々死ぬ前提ですよね。
ロックン:“バレッターズ”らしくなってきましたな。
総隊長ホヘト:「君たちの活躍で、市民数百の命が救われる。健闘を祈る」
セドリック:……承知しました。
ソーカル:セドリック、良いのか?
セドリック:総隊長の言うことも一理ある。このままギガントールを放って砦に突撃されれば、どの道、死だ。……誰かがやらねばならない、というのならば……俺がやる。
ソーカル:セドリック……私はお前のような男は嫌いじゃないよ。乗った。
レイチェル:私は来世がありますし、この時代に生きるよりはとっとと死んだ方がマシかもしれないですね。乗りましょう。
ソーカル:おいおい、レイチェル。後ろ向きに前向いて全力疾走な考えだな。
ロックン:グロリアス関連で拗ねてるんだよー。ま、私もキルヒア様に人族のお手伝いしなって言われてるからね、乗るよ。
セドリック:皆……助かる。
GM:では、皆の決意が固まったところで雑魚戦に突入しましょうか。
ソーカル:何が雑魚戦だ、殺すぞ。
GM:HAHAHA。ギガントールはケンタウロスを見守るように後ろを位置どっています。このペースだと、ケンタウロスが砦に攻め入る頃、ギガントールは交流街の中央付近に待機するだろうとのこと。
君たちはその付近のテレポーターで予め潜伏して、ギガントールを襲え、という感じですね。あ、支給品はそこそこ貰えます。
レイチェル:……一先ず作戦会議ですね。
セドリック:ああ……GM、今回もテンキー戦闘で良いのか?
GM:うん。
ロックン:妖精魔法は……まあ、なんとか抵抗ライン? 闇の【ショッキングウェイブ】がヤバ過ぎるけど。
ソーカル:そもそも先制が厳しすぎるぞ……?
レイチェル:【幸運は勝ち戦を授ける】で+1出来ましたが……。
セドリック:俺の基準値じゃ、バフ込で12を振っても届かないな……。
ソーカル:私の基準値が勝ち戦込で14。素で必要な出目10。指輪を入れて16まで伸びるが……目標値24って。先制を取らせる気が無いな……?
セドリック:しょうがない。出目8で取れる可能性があるなら、チャンスはある。
ロックン:これは先制が取れたか取れなかったかで、作戦変わりそうだねー……。
ソーカル:くそ、先制を上げる【ケンタウロスレッグ】を取るべきだったか……?
セドリック:いや、ソーカルの基準値は充分高い。悪いのはGMの頭だ。
ロックン:全くその通り。なあ、クソGM。
GM:う、うん……?
ロックン:テレポーターからこっそり様子見ながら、タイミング良くコチラから仕掛けるってんなら、様子見ながら少し準備する時間があっても良いよね?
GM:うーん……そうだね。テレポーターで移動して、ギガントールに気付かれない場所でバフをかけて、タイミングを合わせる、という作業を……そうだな、バフ二十秒、そして戦闘開始まで一分経過したものとして処理するなら良いよ。
ロックン:OK……ソーカルンに【ブレス】が使える。これで基準値が1アップだね。
ソーカル:助かるよ、ロックン。
セドリック:これでも取れなかった時は仕方ない、賽の目だ。気に病まないでくれ。
ソーカル:そう言ってくれると気が楽になるよ。
レイチェル:では、20秒分のバフを用意しましょうか。
一分以上効果が継続するもの縛りで、ギガントールのデータを見ながら各々出来ることを探る。
レイチェル:土属性が弱点……? 【エフェクトウェポン】が欲しい……。
ロックン:よりによってドマイナーな弱点持ちやがって……。エレメンタルブレイドからハブられた属性の気持ち考えたことあるのか?
様々な属性を切り替えることの出来る剣、〈エレメンタルブレイド〉何故か土属性だけ選択できません。
セドリック:ギリギリ当たるか?
レイチェル:回避なんて6ゾロ以外無理なんだ、ブーストしよう。
という感じでワイのワイのしながら、以下バフ纏め。
『セドリック』
10秒目:【セイクリッド・ウェポン】→ソーカル、セドリック
20秒目:【ブレス】(敏捷度)→ソーカル
セドリック:【セイクリッド・シールド】を行使しようと思ったが、俺も【ブレス】が使えたからな。MPが豊富なロックンに行使して貰うことにした。俺はそんなにMPが多くないから助かる。
ロックン:気にしないでくれたまえ、無尽蔵だ(キリッ
☆バークメイルA→セドリック
☆バークメイルA→ソーカル
『ソーカル』
10秒目:【バーチャルタフネス】→ソーカル
20秒目:【バーチャルタフネス】→セドリック
ソーカル:拡大数を持っていれば良かったが……すまない。
レイチェル:前衛の方が追加HP大事です。お気になさらず。
『レイチェル』
10秒目:【ファナティシズム】→ソーカル、セドリック。
20秒目:【カウンター・マジック】→全員
セドリック:どの道避けれないから命中+2はありがたいな。
レイチェル:こういう時、ソサコンセットで取っておいてよかったと思います。
『ロックン』
10秒目:【セイクリッド・シールド】→全員
20秒目:【ブレス】(生命力)→全員
☆ヴォーパルウェポンA→セドリック
☆ヴォーパルウェポンA→ソーカル
ロックン:これでちったぁマシになったんじゃありませんかい……?
ソーカル:この6点はかなりデカイな。
これにより、
セドリック:命中+3、ダメージ+4、回避-2、防護点+5、HP+16、精神抵抗+2
ソーカル :命中+3、ダメージ+4、回避-2、防護点+5、HP+16、精神抵抗+2、敏捷B+1。
レイチェル:精神抵抗+2、防護点+3、HP+6。
ロックン :精神抵抗+2、防護点+3、HP+6。
と中々大盤振る舞いに。うーん、このレベル帯でも色々出来るなあ。
ということで、ケンタウロスを見守るギガントールに喧嘩をふっかけに行きます。
GM:じゃ、先制判定どうぞ。
ソーカル:震えるな……。必要出目は7以上か……(コロコロ)7! 7だ!! 指輪を割って同値で先制だこのやろう!
セドリック:バフが効いたな……!
レイチェル:ロックンの提案さまさまです!
ロックン:もっと褒めていいぞー! といいたいけども……まだ先制が取れただけなんだよなあ。
GM:チッ……先制取れたら後衛まで突っ込んだり悪さしようと思ってたのに…。配置は⑤にギガントールです。(マーカーを張る)
ソーカル:GM、喧嘩を売ってるのか、8mもある巨人のギガントールがこんなにかわいい訳無いだろう。
レイチェル:安易……あまりにも安易です。
ロックン:ギガントールのギガちゃんね…。
因みに、ちゃんとフリーのポメラニアンの画像だ! 実在する人物、動物とは一切関わりが無いぞ!
セドリック:俺とソーカルで乱戦エリアを形成すれば、後衛に即死クラスの魔法は飛んでこないだろう。
ソーカル:よし、作戦通り死ぬ気で「前半身」を落とそう!
ロックン:先に私が動くよー、【パラミス】入れたいからね! セドリックとソーカルンに【ファイア・ウェポン】さらに打撃点をブーストさ!
ソーカル:助かる。お陰さまで現在基準値が26まで伸びた。これを六発決める。行くぞ、《魔力撃強化》
バフデバフの圧倒的組み合わせかつ、ソーカルの《魔力撃強化》でなんと命中判定がピンゾロ以外命中の域にまで到達しました。
これにより、ソーカルの《ファストアクション》からの《魔力撃強化》が六発ヒット!
ソーカル:殆ど回らなかったか……。28点33点27点28点29点32点だ。
GM:がっ……「前半身」が落ちた、だと……?
ロックン:っしゃー!
ソーカル:基礎値がブーストされた甲斐あったよ。
セドリック:となると、叩くべきは上半身か……あまり、命中に自信はないが……(ころころ)駄目だ。出目が悪い。終わりだ。
レイチェル:セドリックさんはタンクが仕事ですから、お気になさらず。積み重ねて置きましょう。コア部位のみでいいですね? まあ、抵抗が抜ける事は無いでしょうが……一応《クリティカルキャスト》を宣言しておきましょう。【エネルギー・ジャベリン】(ころころ)期待値ですか、駄目ですね。18点は9点魔法ダメージです。すみません
セドリック:上は防護点が15もあるからな。そう考えると24点の物理ダメージと同義だ。俺と同じ位だな。大きいさ。
GM:全員動きましたね? ……うーん、上半身落ちたから、かなり弱体化するんだよなあ……。しゃーない、ソーカルを「後半身」で《全力攻撃Ⅱ》
ソーカル:6ゾロならずどころかピンゾロだ。
セドリック:本当にこの卓防御ファンブルが無くてよかったな。
ロックン:割と出てるよね。
GM:41点。
ソーカル:無駄に11振りやがって……だが、まだ22/54だ。今の私は普段のセドリック並にタフになっているぞ。
GM:上半身なー、振り下ろしⅢ消えたからそんなに旨み無いんだよなあ……無駄に魔法拡大/数して魔法撃っとくかあ。
適当に【ファイアアロー】を入れてみたところ、全員に抵抗される始末。バフタイムの【カウンター・マジック】が地味に効いています。せめてソーカルを気絶させたかったものの、【バーチャルタフネス】の+10点と【ブレス】で+6点、都合擬似《タフネス》は強い。
GM:はい、そっちの表。
ロックン:前のめりに行きたいけどここは冷静に。【キュア・ハート】拡大全員。そんでもって上半身にパラミスA。
セドリック:先に俺が動こう。先程は鼓咆を入れるために先に動かなったのが、申し訳ない。
レイチェル:先制が取れて皆喜んでましたからね。
セドリック:このレベル相手では一つの選択ミスが死に直結する……次から気をつける。【怒涛の攻陣】。ダメージが更に+2点だ。回避も下がるが今更だろう。俺の攻撃は……危ない。パラミスのお陰でギリギリ命中。34点。
ロックン:GMが振りゃもうちょい楽なのになあ。
GM:雑魚戦なんで、固定値ですとも。
固定値より弱い男と定評があるGMです。
ソーカル:セドリックありがとう、前のめりに行こう。では、《魔力撃強化》。三発殴る、パラミスのお陰でピンゾロチェックだな。全弾命中。31点34点30点だ。
GM:残り…7/85…………。
レイチェル:行使と威力でピンゾロじゃ無ければ半減でも仕留められますね。(ころころ)(ころころ)半減で12点。
GM:落ちた……。
セドリック:良しっ!
レイチェル:バフの時間がかなり効果的でしたね。後、最後、怒涛の攻陣が無ければ1点残っていました。セドリックさん、流石です。
セドリック:まあ……これでトントンとして貰おうか。
ソーカル :誰か一人でも何か欠けていれば倒せてなかったな。
ロックン :バフタイムもダメ元で言ってみるもんだねー。
ソーカル :さ、砦はどうなってるかな。
GM:ケンタウロス達はギガントールが戦っているのは見えてたけど、ギガントール様なら余裕だろうー! と要塞を攻めて居ましたがー?
ロックン:がー?
GM:8mの巨体が倒れる音を聞き狼狽します。その隙をついて要塞イロハも一生懸命銃撃を続け、一匹また一匹と倒れて行きます。
いくらかが撤退しようとしますが、割と格下なケンタウロス達だったので、割と余力があったバレッターズに仕留められます。
ロックン:やったー、ケンタウロス30匹分の経験点だー。
GM:経験点というのは障害を乗り越えて初めて貰えるのです。
ロックン:ケチー。
GM:しかしアレだねー、やっぱり強敵一体よりも中ボス複数体のがヤバいね。
ロックン:戦いは(主動作の)数だからね、兄貴。
GM:主動作の数よなあ……ということで、帰還です。信号弾を撃つまでも無く、テレポーターのリンクが繋がれます。
ソーカル:軽い凱旋と言った所か。
GM:砦内は、蛮族の軍勢と、8mもの個体に絶望でしたが、貴方方が斃したことで鬨の声です。
ロックン:これはアレ? ス◯ブラのオーディエンスがセドリック! セドリック! って叫んでる感じ?
GM:それもあるでしょうね。セドリックは元々、現場の兵士や町民には人望厚いので。
セドリック:俺だけの功績じゃないから、語弊がある。
GM:【ライフセンサー】で脅威が去ったことが確認され、避難していた市民も表に出てきます。交流街に横たわる巨体に皆驚きで声が出ません。
レイチェル:まあ、普段暮らしていればあんな蛮族目にする事無いでしょうからね。
GM:誰がアレを……? と上が情報操作する前に、マイクが『セドリック軍曹たちが斃したんだ!』と叫びます。
ロックン:マイク! 良い奴だなお前! トラマナしてやろうか! トラマナ! 私はMPだけはあるぞ!
GM:えー、そんなこんなで君たちは会議室に呼ばれます。
セドリック:セドリック軍曹、ただいま戻りました。
ホヘト総隊長:「……よくぞ、あのギガントールを斃した。お陰で要塞都市イロハは救われた」
ロックン:全然よくぞって感じじゃないね。
ソーカル:自分の嫌いな部下が名声を進行形で得てるのだから、気に喰わないだろうなあ。
セドリック:いえ……私一人の力ではございません。
ホヘト総隊長:「ああ、その通りだ。我々の作戦あってこそ、である。今後も忘れないように」
ロックン:作戦もクソもねえじゃねえか、ミ◯トさん以下だよ。
レイチェル:まず歩かせるのも立派な作戦ですから◯サトさんを悪く言わないであげてください。
ソーカル:そうだぞ、ミサ◯さんは結構優秀な大人なんだぞ。
セドリック:◯サ◯さん、とんだ風評被害だな。
と、ここで総隊長の前を後にしたところで、前編を区切りたいと思います。ここだけで、前回の一話並にある……。
バフの時間は恐ろしいですね……。この話を読んだGMの皆様方は安易にバフの時間を渡さないようにしましょう。
逆にアホみたいに殺意が高ければバフの時間あれば案外なんとかなるようです、レッツトライ。
しかし、レベル高くとも、単体だけというのもやはり脅威になりえない……。やはり戦いは数です。主動作の数がモノを言うのです。
ということで、無事に雑魚戦を切り抜けた“バレッターズ”でしたが……次回、絶望の大破局第三話・下! 数の暴力が“バレッターズ”を襲う! お楽しみに!