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【リプレイ】絶望の大破局編 第一話

このリプレイは、以下のレギュレーションで作成したキャラクター四人を、大破局という言い訳で殺意マックスに戦わせるだけのリプレイです。

 

イグニスブレイズの8~9レベルのものを使用。(追加23000点)
・AWのポイント割り振りを使用。
・大破局時代の為、作成時期現在のアイテムは使用禁止。
・大破局でてんやわんやの為、魔動機術も使用不可。
・交易共通語では無く、全て魔動機文明語の会話読文からスタート。
・夏の大型サプリは全て導入。
・博物誌、流派の使用は禁止。

アルケミスト技能の使用禁止

・防御ファンブルや絡みはナシ(単純に面倒だから)

・蛮族・第二の剣信仰禁止。

 

 

GM:はい、ということで始まりました絶望の大破局編。


一同:い、いぇーい。
GM:えー、皆さん歓喜していいのか微妙な表情ですね。というわけで、具体的な舞台設定からお話したいと思います。

 

 


時は遡ること三百云十年。皆さん御存知の通り《大破局》が起こりました。舞台はザルツ地方となります。この時、ルキスラの前進であるアウリカーナ共和国がザルツのおおよそを支配しておりました。詳しいことはザルツ博物誌を参照ですね。
とまあ、隆盛を極めていたアウリカーナ共和国ですが、例に漏れず《大破局》によってフルボッコにされます。街は大混乱で指揮系統もガッタガタ、住民は奥へ奥へと避難している最中、とある籠城中の要塞、というのが今回の舞台です。

ということで、事前に用意していた設定とすりあわせたキャラクター達の自己紹介よろしくお願い致します。

 

レイチェル:じゃあ私から。レイチェルです。ハイマンの十三歳です。技能はウィザードセージという鉄板魔導師です。

 

 

『レイチェル』

ハイマン/女/13歳
器用度9 (1)
敏捷度8 (1)
筋力 10(2)
生命 12(2)
知力 28(4)
精神力26(4)
HP:36
MP:62
生命抵抗:10
精神抵抗:12+1
ソーサラー8
コンジャラー4
セージ4
ミスティック1
《戦闘特技》
《魔法拡大/数》
《魔法誘導》
《魔法収束》
《魔法制御》
【幸運は勝ち戦を授ける】

武具:ナイフ(魔法の発動体化)
防具:マナコート/ラウンドシールド
右手:信念のリング
左手:知性の指輪
その他:知性の指輪

魔動機文明語、ドレイク語、汎用蛮族語、魔法文明語、妖魔語。

 

GM:特に言語がガッチガチの構成ですね。
レイチェル:絶望の大破局とか言うから必須だろうと思いまして。
GM:メタ読み良くないと思います。
レイチェル:殺意高いって聞いているんですから、遊ぶ余裕無いですよ。生まれが『憧れの冒険者がいる』『有名人から貶されたことがある』『絶対に知られたくない秘密がある』と出ましたので……。私は、とあるザルツの傍らの魔導師ギルドめいた所にいました。
GM:ほう。
レイチェル:魔動機文明時代では、魔動機術が盛んで、真語操霊なんて古臭いと馬鹿にされながらも、絶やさず研究を続けていた根暗集団で生まれ育ったのですが……。研究資料として、外の冒険者や魔動機術について書いてある本を読んだ所、とても憧れる冒険者がいまして。この時代、冒険者というのは適切ではないんですが、当時の冒険者のような仕事をしていた軍人とでも言いますか。とにかく、その冒険者にどうしても会ってみたくなりました。それで魔導師ギルドを飛び出して会いに行ったんですが。
PL3:ああ……。
レイチェル:はい、純粋な心でサイン貰いに行ったら滅茶苦茶馬鹿にされまして。というか寧ろ、危険思想な操霊魔法を扱ってるということで牢獄入りということに。
GM:操霊魔法でも使ったの?
レイチェル:いえ、護身用にゴーレムを連れて歩いていたので。これが、ダメとかもわかってなかったんですね。それで、ピュアな心は傷めつけられ、今はやさぐれた少女になってしまいました。
一同:(笑)
レイチェル:『絶対に知られたくない秘密がある』は文字通り絶対に知られたくないので今のところ秘密です。
GM:というわけで、レイチェルは牢獄入りからセッション始まるんで宜しく! はい次の方。
ロックン:ロックンでーす、フロウライトの1歳児! フロウライトだからロックンだよ! 技能は所謂専プリセーです。
GM:そういうシンプルイズベストなネーミングセンス嫌いじゃないです。

 

 

『ロックン』

フロウライト/女/1歳
コンジャラー6
プリースト(キルヒア)7
セージ4
器用度8 (1)
敏捷度8 (1)
筋力 22(3)
生命 11(1)
知力 25+1(4)
精神力33(5)
HP:32
MP:102
《戦闘特技》
《魔法拡大/数》
《魔法誘導》
《魔法収束》
《魔法制御》
武具:ストーン(魔法の発動体化)
防具:魔法のプレートアーマー+1/タワーシールド
頭:聖印
耳:石人の耳飾り
右手:信念のリング
左手:怪力の腕輪
腰:ブラックベルト
その他:知性の指輪

GM:後衛なのに、この防護点。(14点)
ロックン:殺意高めって聞いたしー、後衛ぐらい平気で殴りに来るかなって。
GM:しかし、レイチェルとコンジャラー被ってますね。
ロックン:うん、ゴーレムをなるべく多く用意しようと。壁大事だよー、ほんと。後MP豊富だし、バフが多いコンジャラーと相性良いかなーって。攻撃には使わないから金属鎧のペナルティも関係無いし。
GM:見事な和マンチありがとうございます。
ロックン:私は『物心ついた時から一人だった』『神の声を聞いたことがある』『本から大きな影響を受けたことがある』ってことで。フロウライトは地中に長いことセミのよーに潜ってるじゃない? その時に、キルヒア様から色々お話をしてもらってたの。
GM:カルディアの子どもたちと言われてますしね。キルヒアは第三の剣陣営とも噂されてますし、超妥当。
ロックン:それで、コンジャラーとかセージのこととか教えて貰ってたんだけど。ある日、キルヒア様が『天界がこれから第二の剣陣営絡みで大変なことになる、下界も大変な事になるから、この力で人族を助けてあげてくれ』って神格も貰っちゃんだー。後、ここ掘れプレコグって感じにガメルとか鎧とか入った箱もセットで。
GM:神に愛されてやがる……。
ロックン:それで出土されたんだけど、なんかおっきな魔晶石と間違われてー。「100点魔晶石!? こいつァ高く売れるぜ」って具合で。そこにたまたま通りかかったレイチェルが一生懸命説得してくれて、助けてくれたんだ。そのまま、レイチェルと旅同行
GM:ということで、ロックンはレイチェルのゴーレム的なサムシングと思われて一緒に牢獄にぶち込まれてます。次の方ー。

ソーカルソーカルだ。エルフで、見た感じの性別は不詳ということにしている。
GM:エルフは美男美女ですから、わかんないタイプもいますよね。

ソーカル:『規律に厳しい環境で育った』『罪を犯したことがある』『自殺を試みたことがある』だな。魔動機文明時代、あまり文明と関わりの無いエルフの里で暮らしていたんだがね。ま、お堅い典型的なエルフの里でね……色々な事情で里を出て……結構ヤケになってたせいか、街で騒ぎを起こして、犯罪者として牢獄にぶち込まれてしまったということだ。
ロックン:ソーカルとは、牢屋でお友達になったよー。
ソーカル:話してみると中々馬が合ってね……宜しくな。里では、一応自衛の斥候舞台に所属していたから、その辺りの技能があるということで。所謂マリョップラーだ。


ソーカル
エルフ/120歳/不明


器用度18(3)
敏捷度23+1(4)
筋力 13+2(2)
生命力9(1)
知力28+2(5)
精神力17(2)
HP:36
MP:20


グラップラー4
フェアリーテイマー1
スカウト9
エンハンサー3


《戦闘特技》
《両手利き》
《魔力撃》
《二刀流》
《マルチアクション》
《強化魔力撃》


【キャッツアイ】
【ビートルスキン】
【マッスルベアー】


武具:魔法のパワーリスト+1
防具:魔法のアラミドコート+1


首:宝石
右手:叡智の腕輪
左手:疾風の腕輪
腰:ブラックベルト
その他:俊足の指輪

 

ソーカル:この経験点だと、かろうじて《強化魔力撃》に手が届いたからね……他をかなぐり捨てて、取得してみたよ。まあ、先制を絶対取るという意味でスカウトを先行させたのもあるけどね。他がガタガタだが、そこは追々。完成したFAマリョップラーの恐ろしさを叩き込んでやるさ。


GM:マリョップラー良いですよね、マリョップラー。うん……マリョップラー……。強い。はいでは次。

 

セドリック:セドリックだ。ナイトメアの男で……所謂、兵士をしている。今時、魔動機も扱えない古臭いタイプの兵士だと馬鹿にされているな。
ロックン:いきなり自嘲。
セドリック:ザイア様からお声を頂いて……自分の身を鍛えるのは、決して無駄じゃないと思って続けて来たが、正直今まであまり役立つ機会は無かったな。軍師学校も一応出たが……配属先がどうも人間至上主義で。総隊長がナイトメア差別者でな。
レイチェル:この時代、帝王切開の技術も若干確立されつつあり、教養もある中、化石タイプですね。
セドリック:ああ。まあ、結局全てのナイトメアの母親を救えるわけではないからな……やはり、そうした偏見は完全に無くなっては居なかったのだろう。そうして、未だに下っ端と変わらない士官をやっている。技能は神官戦士タイプだ。

 

『セドリック』
ナイトメア/28歳/男
器用度17+1(3)
敏捷度10 (1)
筋力25+2 (4)
生命力18 (3)
知力25+2(4)
精神力20(3)
ファイター7
プリースト/ザイア4
レンジャー1
エンハンサー4
ウォーリーダー4
HP:54
MP:32

《戦闘特技》
《魔力撃》
《防具習熟A/金属鎧》
《マルチアクション》
《魔法拡大/数》
《タフネス》
【キャッツアイ】
【ビートルスキン】
【マッスルベアー】
【アンチボディ】
武具:魔法のヘビーメイス+1
防具:魔法のフォートレス/タワーシールド

【怒濤の攻陣Ⅰ】
【怒濤の攻陣Ⅱ:旋風】
【鉄壁の防陣Ⅰ】
【軍師の知略】
首:軍師徽章
背中:ウェポンホルダー
右手:怪力の腕輪
左手:巧みの指輪
腰:ブラックベルト
その他:叡智の腕輪

 

GM:ガチタンクじゃないですか。
セドリック:折角ナイトメアだから、本来ペナルティが入る魔法戦士をやりたかったんだが……汎用性を求めた結果、こうなった。
GM:《バトルマスター》すら持ってないのに、宣言特技が三つですもんね。
セドリック:かばう系を取りたいんだが……ザイア様の特殊神聖魔法でカバーすることにした。ロームパペットなんかを使えば、一気に二つ特技が生やせるしな。
GM:あれも魔動機文明時代のアイテムですからね。存在はしてます。
ロックン:存在“は”ね。どうせ、色んな施設や機能がダウンしてるから、後々買い物機会ありませーんとか言われそうだから、初期のお金でありったけ用意したよ、全くー。
セドリック:鼓咆が2ランクから使える戦旗槍が欲しかったんだが……名誉点は無いらしいからな。
GM:それはシナリオ的に。すみません。じゃ、みなさんの自己紹介も終わりましたので、セッション始めましょうか。

 

君たち三人が、某街の地下牢に放り込まれた数日後……今までに経験したことの無い大きな揺れを感じた。
警報がけたましく鳴り響き、人々の騒がしい声が聞こえる。
何事だろう、経過を見守っていた……ある日、看守すら見回りに来なくなった。そのぐらい人出が足りないのか。
それから、銃声や、魔動機の動く音が毎日聞こえるようになった。硝煙の臭いが地下深いここまで漂ってくる。
時々、忘れたように食事を持ってくる看守に事の次第を尋ねても、相手にされずすぐに去る。
なにがなんやら……。そんな疑問を胸に、幾数日経った頃……。

 

GM/兵士『おい、出ろ』
ソーカル:なんだい、入ってろと言ったら今度は藪から棒に。
GM/兵士『お前ら罪人にありがたいチャンスを、総隊長様はご用意されたのだ、無駄口を叩かず早く出ろ』
レイチェル:なにやらきな臭いですね。
ロックン:ま、この地下牢のカビ臭さよりはマシかもねー。


そうして、手錠をされたまま兵士の案内のまま進むと、広い会議室に出る。
中央に、広い台座……そこには暗転したモニタの上に紙の地図が広げられていた。

 

三人:……。
GM:あ、そうか。この三人、魔動機術に馴染みがあるわけじゃないから。態々紙の地図出してることに違和感無いんだ。
ロックン:そうなんだよー。
レイチェル:寧ろ、以前我々の魔導師ギルドでは紙が主流でしたし。
GM:じゃあ仕方なし。進めよう。武装した彼らの胸には勲章が貼り付けてあるね。一番色々張り付いている壮齢の男が口を開くよ。
GM/総隊長「貴様ら……看守に聞けば、多少、戦闘の心得があるらしいじゃないか」
ソーカル:無いことは無いな。
GM/総隊長「ふん、貴様らに恩赦を与えてやろうというのだから、この私への口の聞き方には気をつけるんだな」
ソーカル:それは失敬。
GM/総隊長「この非常時、罪人の手も惜しいのが忌々しい。……もし、貴様らが我々の想定している成果をあげることができたら、ならばだな」
レイチェル:成果、というのは。そもそも、私たちは、今何が起こっているのかも把握していないのですが。
GM/総隊長「誰が質問を許可した? 私たちは今忙しいのだ。貴様らに逐一説明している暇はない。詳しい話は、そこの男に聞け。良いな」
GM:そして、総隊長が顎をしゃくった先が……。
セドリック:俺、ということだな。
GM:ということで、セドリックは君たち三人を連れて部屋を出るよ。
ソーカル:おや……あそこに居た連中と比べて、君の胸元は、そのなんだ、えらく寂しいな。
レイチェル:俺はただの下級士官だからね。さて、この部屋で話をしようか。
ロックン:それで、一体全体どうなってのー? キルヒア様が言ってた大変なことって奴なのかな。
セドリック:君が言っている事かはわからないが……。今、世界は大変なことになっている。
レイチェル:ま、そうなのでしょうね。
セドリック:一言で言えば、ほぼ駆逐しきっていたと思っていた蛮族達の下克上が起こったのさ。現在、あらゆる通信網がやられ、魔動機の制御システムも多くがエラーを吐き出している。地下から現れた蛮族たちは電撃的に都市を陥落させ……とうとう、この要塞寸前まで歩を進めてきた。
ロックン:そいつはまたロックだねー。
セドリック:幸い、この防衛機構は多少生きていて……蛮族達も少し様子見をしているみたいでね。だが、蛮族の先遣隊が隣町の研究施設を占拠した。
ソーカル:情報の入りが良いな。
セドリック:それが隣町からの最後の情報だ。
ソーカル:なるほど。茶化して悪かったね、続けてくれ。
セドリック:こう隣町からプレッシャーをかけられ、我々上層部はストレスの限界に達したらしくてね。討って出ようと試みた。そこで、少しでも指揮系統を乱そうと、鉄砲玉として用意されたのが……。
ロックン:私達ってわけだな!
レイチェル:はぁ……魔導師ギルドを出てロクなことがないですね。
GM:因みに、周りの話を聞いててわかる情報だが。レイチェルが住んでいた一帯は余裕で蛮族にやられたらしい。
レイチェル:遅かれ早かれ、ですか……不幸中の幸いとも言いますね。
ロックン:ま、あのままじゃあ縛り首だー! みたいに言われてたし、可能性ある分ね。
ソーカル:一度捨てた命、何があろうと構わないさ。寧ろ面白いぐらいだね。それで、具体的には我々はどうするんだい?
セドリック:どうやら、先遣隊の隊長格がそこに居座っている研究施設のテレポーターと、我々のテレポーターが生きていたみたいでね。恐らく、連中は気付いていない。テレポーターは人を運ぶようにしかできていないから、魔動機械を使った不意打ちは不可能、だが生身でそんな所に飛び込もうなんて勇敢な連中もいない。
ソーカル:君はどうなんだい?
セドリック:死んでも構わない、と言えば嘘になるな。軍人として覚悟はしていたが、進んで使い捨てのコマのように死にゆくほど酔狂でもない。だが、誰かが行かねばならない。俺はナイトメアで、総隊長に前々から疎まれていからね……白羽の矢が立ったのは、仕方ない。
ソーカル:実に人族クサくていいじゃないか。楽しくなってきたよ。
レイチェル:私も。もうなるようになれ、です。
ロックン:お、レイチェル、やさぐれてるなー。


GM:ということで、お互いの意思疎通が図れた所で具体的な作戦を説明する。君たちは、テレポーターで敵の懐に潜り込み、先遣隊の隊長格を仕留めれば花マル。まあ、手傷を追わせて少しでも指揮系統を混乱させれたら良し、といった具合だ。

レイチェル:最低ですね。
GM:もちろん君たちが死んで、テレポーターから蛮族が逆流してきたら大変だ。そこで、見送った直後にリンクは切られる。その後、【テレスコープ】で監視が続けられるから、信号弾を打ち上げればリンクを繋ぎ直して貰える。三本を正しい順番で撃たなきゃリンクは繋がないから君たちが死んで適当に荷物漁って撃たれても大丈夫って寸法だね。
十五分経っても君たちから連絡が無ければ、死んだものとして処理するからモタモタしないで戦えよ。とまあ、こんな感じかな。


ロックン:支給品とかないのー?
GM:アウェイクポーションポーションとトリートポーション、後魔晶石5点一個が貰えるよ!
ソーカル:まるで2レベル冒険者の支給品だな。
GM:後君たちの所持品は全部返してもらえる。
レイチェル:当然ですね。突入まで猶予はありますか?
GM:作戦は明朝だから、しばらくはありますよ。
ロックン:よっしゃ、ゴーレム作るぞー! 明日一時間早起きして作るね。
レイチェル:私も同じく。少しでも追加HPを用意しなくては。
ロックン:後、朝に【インスピレーション】かけときます。
レイチェル:あ、私も朝に【幸運は勝ち戦を授ける】を行います。拠点ないで負った代償は何らかで回復してもらえたで良いですか?
GM:鉄砲玉といえど、建前上あなた方は勇敢な兵士ですからね。そのぐらいの対偶はして貰えますよ。じゃあ諸々の準備が終わったら出発ということで。

GM:ということで、明朝。いくらかの士官に見送られ、君たちはテレポーターで転送された。
一瞬の浮遊感の後、薄暗い地下室へ出る。辺りを見渡すと、静止した魔動機の類が大量に並んでいる。恐らく、テレポーターが置かれていた研究室の一角なのだろう。


セドリック:辺りに気配はあるか?
GMソーカルが暗視持ちだからわかるけれど、この部屋には生き物は見当たらないね。
セドリック:話通りならば……この上に連中が陣取っている司令室がある筈だ。
ソーカル :時間はない、早速乗り込みに行こうじゃないか。
セドリック:皆……すまない。こんな事態に巻き込んでしまって。
ロックン :既に大破局の中、遅かれ早かれじゃんなー。
ソーカル :まー、牢獄の中で知らない間におっ死ぬよりかは、よっぽど面白いことになったよ。
セドリック:無事に帰れる事を……祈ろう。
ロックン :GMが果たしてそれを許すか。
GM:HAHAHA。
ロックン :HAHAHA(乾いた笑い)
ソーカル:グラスカの私が先陣きって階段を登ろうかな。
GM:ソーカルが階段をそっと登ると、廊下に出るね。正面は外へ続く玄関が見える。右手には扉があるね。
ソーカル:正面玄関に蛮族の姿が無いか確認してから、右の扉へ聞き耳判定をしてみるよ。(ころころ)23だ。
GM:明らかに、蛮族チックな言葉で会話している声が聞こえるね。
ソーカル:バレずにそっと中を見れるか?
GM:大丈夫ですよ。音を立てずに少しだけ開けて、見てみると。奥に、蛮族が一体上機嫌にふんぞり返っているね。その手前には護衛の如く三体の蛮族が。
ソーカル:あれが隊長首だろう。不意打ち出来るような状況でもないし、皆と合流して突撃するか。
GM:ということで、突撃と。突然現れた君たちに一瞬驚くが、練度が高いせいか、すぐさま臨戦態勢を取る。
セドリック:この対応の速さは我が軍も見習って欲しいものだ。(苦笑)
GM:じゃあ、三種類分マモチキください。
ロックン:あげますよ。二体と一体が別種? じゃあ、二体の方に【インスピレーション】で自動成功ー。そーしーてー、【ペネトレイト】【ペネトレイト】
GM:その心は?
ロックン:頭数減らす方に弱点は使いたいからだよ。どうせ雑魚じゃあるまいしねー。(ころころ)……うわっ……出目が酷い。
GM:奥のわからなかたったね。
レイチェル:じゃあ、奥のふんぞり返っているのに[デジャヴ]を使って……(ころころ)21。どうですか?
GM:お、弱点わかったね。手前のから、ダークトロールアデプト*2。オーガバーサーカー奥のボスっぽそうのは、ブラッドトロールだ。おめでとう、オーガバーサーカー以外の弱点は抜けている。魔法DM+2ですよ。


一同:…………。
GM:…………?


セドリック:我々の平均レベルは、8だ、GM
GM:うん。
セドリック:手前のが10、10、11。ボスが13レベルというのは……?
GM:絶望の大破局の始まりだー!
ソーカル&ロックン:いぇぇぇーい!


レイチェル:雑魚が同じレベル、ボスが平均レベル+2が適正と言われている中、+5レベルですか……。
セドリック:本当に、皆すまない……。
GM:ボス格のブラッドトロールですが、流石に剣のかけらは入れていません。
レイチェル:それでバランスを取ったような言い方をしないでください。
セドリック:本当に、皆すまない……(まるでGMが頭の悪い奴かのような憐憫の目で)
GM:なんで二回言った? じゃあ、はい、先制判定だね。
ソーカル:(ころころ)21!! 勝ち戦いれて22!
GM:君たちの先制だ。
セドリック:これで取れてなかったら文字通り死んでいたな……助かったよ、ソーカル
ソーカルグラップラー4レベルに止めてでも、スカウト先行させた甲斐あったさ。
レイチェル:……この状況、どうしましょう。
セドリック:どうにも、こうにも。まずは頭数を減らすしか無いだろうな。移動妨害出来る数の範疇ではあるのが救いだ……。
ソーカル:セドリック、グラップラーな私だけどな……避けれる気は全くしない。
セドリック:ソーカルの回避が8。オーガーバーサーカーが15(22)か……サイコロが三ついるな。
ロックン:サイコロ三つの期待値でも届いてないねー。
レイチェル:連続攻撃が厄介なオーガーバーサーカーを死ぬ気で落とすしか無いですね……。避けれない中、期待値33が三発は強すぎます。【ファイアーボール】なんてぬるいことが言ってられないので、【エネルギー・ジャベリン】拡大数3で行きます!(ころころ)
GM:オーガーバーサーカーは同値抵k――レイチェル:割ります。GM:躊躇ないな!?
クリティカルは起きず、三体に20点前後のダメージを与える。
レイチェル:補助動作の命令で、ゴーレムでソーカルさんをかばわせます。
ソーカル:ありがとう、レイチェル。しかし、参ったな……私の打撃力じゃ、オーガーバーサーカーの防護点を抜ける気がしないな。《ファストアクション》があるから、アデプトの方なら落とせそうだけども。
レイチェル:防護点3点の違いが、6発殴るソーカルさんだと都合18点も違いますからね。
ロックン:でも、オーガーバーサーカーが落ちないと、ヤバイよねー。
ソーカル:裏を返せば、こいつが落ちれば安泰、いくか。
ロックン:じゃ、前のめりに言ってみよー。【セイクリッド・ウェポン】拡大2ー! 行使成功、前衛のお二人、命中+1,ダメージ+2だよー。後、補助動作でゴーレムにソーカルをかばわせるね。
セドリック:助かる。では、鼓咆の効果を入れるために私が先に行こう。【怒濤の攻陣Ⅰ】DM+2、回避-1だが。
ソーカル:元から避ける気はないから大丈夫。
セドリック:【キャッツ・アイ】【ビートルスキン】……今回は両手持ちで行こう。威力10も惜しい。《魔力撃》(ころころ)出目11……命中25だ!
GM:固定値なんでヒットです。
セドリック:出目は良くないな……都合28点だ。
GM:15点通るね……残り50点。
ロックン:険しいなあー……。
ソーカル:面白い……練技諸々入れながら、6回攻撃行くぜ。(ころころ)おっと……最初の一発目で2足りない……指輪を割れば当たるが……さて。
GM:どうする?
ソーカル:割ると、ボーナス下がるんだ……残りを外したくない、我慢の時だ。
結果、6発中、5発ヒットという形に。
ソーカル:さ……お楽しみのダメージだよ(震え声)
ロックン:頑張れソーカル
ソーカル:一撃目(ころころ)……回った! 二撃目……(ころころ)出目4しょっぱいな。三撃目! 【ソニポン】があれば回っていた!
ロックン:頑張って覚えるからもう少し待ってねー。
ソーカル:四撃目(ころころ)……同じく回転に1足りず。五撃目(ころころ)……! ピンゾロ!?
ロックン:Oh……。
GM:残り20点弱。
セドリック:……この調子だと、最後まで当たっていても落ちていなかった。気にしないで、耐えよう。

 


敵後衛:ブラッドトロール
前線エリア:オーガーバーサーカー、ダークトロールアデプト*2  ソーカル、セドリック。
味方後衛:レイチェル、ロックン。
結局、一体も落とせないまま一回裏に突入です。

 


GM:さ、こっちの手番か。闖入者にボス格のブラッドトロールは、部下に『こんな人族風情に手間取るとは情けない!』と叱責を入れるよ。仲間が死んでいたならさておき、自分はまだ手を出さずに、このラウンドは回復魔法をかけるかな。
セドリック:助かってはないが、一先ず助かったな。


GM:レベル高いなあ……【キュア・モータリー】も使えるのか。拡大三つで、33点回復。
ロックン:つっらー……。
GM:さて、ダークトロールアデプトは……複数宣言無いのか。じゃあ、《魔力撃》でいいか。対象は、柔らかそうなソーカルで。
ロックン:フラビィくんが《鉄壁》で五回かばうよ。
GM:余計なことを……33点ダメージ。もう一体のダークトロールアデプトもソーカルを狙うよ。
ロックン:ふらびぃ は そーかす を かばった! ざんねん ふらびぃ は こなごな に くだけちった!
レイチェル:ロームパペットがまだソーカルさんをかばってますよ。
GM:……うーん、パペットが鬱陶しそうだからな。オーガバーサーカーはセドリックを狙うよ。命中22で当たれば《連続攻撃Ⅱ》で。
セドリック:……ピンゾロか。
GM:今回防御ファンブル採用してなくてよかったな!
セドリック:ああ……残りの《連続攻撃Ⅱ》の回避に6ゾロは無かった。三発くれ。
GM:35点、35点、37点。
セドリック:-14点で生死判定か(ころころ)……成功。
GM:ゴーレムがこんなにいるなら、ちょっと手加減しすぎたな。
レイチェル:くたばれ。
GM:HAHAHA。そっちの手番だよ。
レイチェル:このラウンド、オーガバーサーカーを落とせば瞬間火力はかなり落ちます。ブラッドトロールも精々一回行動が限度ですから、奴が参加しても耐えられる筈。一先ず、ダメージを入れておきます。【エネルギー・ジャベリン】また同値抵抗ですか……指輪割ります。
GM:まだあるの?
レイチェル:これで店仕舞いです。こんな敵が出てくるなら、信念のリングを外してもう一つつけておけばと思いました。(ころころ)……! 11でクリティカル! 次が7で……33点ダメージです!
ロックン:レイチェルすごーい!


その後レイチェルは雑魚のダークトロールアデプトAにも回し、そこそこダメージを入れる。

レイチェル:……悩みどころですね。どちらをかばわせるか。
セドリック(気絶中):このラウンド、俺は倒れたままでいるから、ソーカルをかばわせてくれ。ロックンが【フォース】を全員にいれて、ソーカルが削り倒せば手負いの俺をカバーするより、被ダメージが減ってトータルでは得だ。……流石に、他に動いているキャラが居てまで、俺にとどめを刺しには来ないだろう。
レイチェル:どうだか。
GM:HAHAHA。
ロックン:わかったー。後1レベルあればキルヒアロケットパンチが撃てたけど……【フォース】拡大3! 事故が怖いから個別で振るよ……出目8……。
GM:2足りないね。
ロックン:割っちゃうよー……アデプトの一体は抵抗されちゃったかー……じわじわ入れるのが大事大事。オーガーバーサーカーに18点!
GM:落ちたね。
ソーカル:よしっ!!


アデプトにもダメージをちょいちょいと入れる。弱点が地味に効くなあ。

ソーカル:セドリックが倒れて【怒濤の攻陣Ⅰ】が切れたが……行くよ。固定値なら3発ともヒット! サンキュー【セイポン】
GM:ふぁっきゅー【セイポン】
ロックン:理想を言えば【パラミス】欲しいよー
GM:しかし時は遡り大破局。ミストタワーズにでも潜って技術を発見してください。
セドリック:この難度なら、本気で探しに行きたいくらいだな……。
ソーカル:ダメージ出たよ。
GM:ダークトロールアデプトを削り切るには至らなかったね。
セドリック:だが、良い流れだ。

 


敵後衛:ブラッドトロール
前線エリア:ダークトロールアデプト*2 ソーカル、セドリック(気絶)
味方後衛:レイチェル、ロックン。
オーガーバーサーカーは落ちました、が。依然PC側が不利なのは変わらず。

 

 

GM:さ、全員終わりましたね。ブラッドトロールは部下のオーガーバーサーカーが斃されてブチ切れたよ。オーガーバーサーカーに止めを刺したロックンへ襲いかかる。
レイチェル:すかさず、フラビィで移動妨害です。
GM:デスヨネー。じゃあ、邪魔なフラビィをブチのめすよ。《魔力撃強化》。流石に当たるね。38点。
レイチェル:……一撃で砕けなかっただけマシですね。
GM:手負いのダークトロールアデプトAは《マルチアクション》で自分を回復しながらフラビィを壊す。
レイチェル:《魔力撃》なくても素の打撃点で破壊されましたね。
ソーカル:助かったよ、フラビィ。お前が居なかったら私はとっくに倒れてた。
GM:そして、残りのアデプトBでソーカルをダイレクトアタック!
ソーカル:お前一発程度、なんてこと無いさ!(ころころ) 回避は無理だ。
GM:36点喰らいな。
ソーカル:ぐっ……。だが、まだ立ってる。防護点を高くしておいたのが、地味に助かっている。
セドリック(気絶中):ああ、その通りだ。(←最高防護点16点)
ロックン:奴らに恐らくガンは無い以上、防護点こそ最重要(←最高防護点15点)
レイチェル:セドリックさんはさておき、ロックンさんは後衛なのに本当に堅いですね。
ロックン:【バークメイル】があれば……もっと堅くなれたのに。
GM:ミストタワーズに潜って以下略。さ、こっちは終わりだね。
レイチェル:再生が地味に鬱陶しい……魔法で落とせないラインまで回復しましたね。MPの都合上、今からは【ファイアーボール】で失礼します。(ころころ)20です。
GM:ブラッドトロールは抵抗。ダークトロールアデプトABは貫通。
レイチェル:(ころころ)……流石にC値10では都合よく回りませんね……。


今回も、じわりじわりとレイチェルが範囲でダメージを重ねていく。

ソーカル:私がセドリックにアウェイクポーションぶっかけて起こすから。セドリックが手負いのダークトロール仕留めて、ロックンが回復ってところかな。じゃあ、私の手番でセドリック叩き起こすよ。
セドリック:すまない。
ロックン:じゃあ回復するよー。セドリックとソーカルに【キュア・ハート】。行使成功で、21点回復!
セドリック:助かるよ。これで、即死は免れるか……? 防護点2点が生死判定を分けそうだ、盾を持って手負いのダークトロールアデプトに《魔力撃》
GM:転倒ペナルティで-2をお忘れなく。
セドリック:……(ころころ)。転倒ペナルティで、避けられたな……。
ソーカル:こいつはちょっと不味いな。
GM:さ、こっちの手番だ。セドリックにはもう一度眠ってもらうか。ブラッドトロールで《魔力撃強化》
セドリック:6ゾロならず。
GM:40点ダメージ。
セドリック:残り3点。
GM:一撃で落ちなかったか……ダークトロールアデプトで、もう一発。
セドリック:(ころころ)……ピンゾロか。防御ファンブルがなくてよかったよ。
GM:既に100点稼ぎましたね。36点喰らえ!
セドリック:……-18か。出目8以上。少し厳しいな。
ロックン:セドリック……。
セドリック:(ころころ)……出目9……!
ソーカル:盾の防護点が本当に明暗を分けたな。盾無かったら目標値4あがって死んでいた。
セドリック:やれやれ……。珍しく出目が良くて助かった。
レイチェル:残り3点に追加で《魔力撃》って本当に殺す気ですね。
GM:何故なら今は大破局だから! なんでも許される! 残り一体は……トロールと言えど、命を粗末にはしないな。うん。《マルチアクション》で深手の方を回復しながら、ソーカルを殴ろう。
ソーカル:私は今回《強化魔力撃》を宣言していない、GMこの意味がわかるな……?
GM:なんだと……?
ソーカル:アデプト程度なら、回避の目があるってことさ!(ころころ!) ピーンゾロー!
一同:wwwww。
ソーカル:まあ、どのみち11以上じゃないと避けれてないんだがな。
GM:ほぼ誤差だったじゃないか。ほら、21点喰らっとけ。
ソーカル:まだ立ってるさ。
レイチェル:再生がこんなにウザいものだったとは知りませんでしたよ……【ファイアーボール】。魔晶石を割りながらと言えど、MPが危ないですね。残り一桁に突入しました。
ロックン:私まだ60点あるー。
セドリック:流石フロウライトだな……。
GM:ブラッドトロールは抵抗しました。ダメージください。
レイチェル:ブラッドトロールには大したダメージではないですが……アデプトの方が(ころころ)……11! (ころころ)12! (ころころ)7で……弱点入れて38点!
GM:ピッタリ落ちた……だと。
ロックン:キルヒア様見てるー!? 弱点ありがとー!
レイチェル:もう一体は出目4ですか、そう上手くは行きませんね。
セドリック(気絶中):上等だ。
ソーカル:ちょっと勝機が見えてきたか?
レイチェル:アデプトが30点残っていて、ブラッドトロールがピンピンしていますからね……ちょっと不安です。
セドリック(気絶中):このラウンドは少し体勢の立て直しに回ろう。
ソーカルが再びセドリックを〈アウェイクポーション〉で叩き起こした後、ロックンとセドリックが二人で【キュア・ハート】を行使する。
若干出目が振るわず、回る三回裏。
GM:っていうか、多分ソーカル殺せるじゃん。ゴーレムも砕けたし。堅いセドリック狙うより良いや。レッツトライ。ダークトロールアデプトでソーカルに《強化魔力撃》
ソーカル:そこに気付くとは……(ころころ)うん、無理だな。
GM:37点DM。
ソーカル:残り11点……。
GM:《魔力撃》……出目次第では、削り殺せる筈……!
ソーカル:(ころころ)……6ゾロじゃなk……待てよ。アデプトが命中19で……《強化魔力撃》も【怒濤の攻陣Ⅰ】もしてないから……出目9で。
GM:ん?
ソーカル:指輪割れば同値回避だ。(パリーン)
GM:なん……だと。
ソーカルグラップラーLv4に《強化魔力撃》宣言したら避けれる筈ないと思って忘れてたけど。先制用に割る用の指輪を装備していたんだった、こいつは効いたな。

 


4回表。レイチェルが、みたびの【ファイアーボール】を叩き込み、出目爆発。ブラッドトロールも抵抗をぶち抜きぶん回す。これで残りのアデプトBも死亡。残るは隊長格のブラッドトロールだけになってしまう。


ロックンの無尽蔵MPを存分に使い、回復を重ね、即死圏内から前衛二人共脱出。前衛の攻撃をちまっと喰らい、コチラのラウンドに入るも、ブラッドトロール一人では決定打に欠けてしまう。


巡る5回表。ソーカルは有効打を与えられない事を悟り、防護点の高いセドリックに前線を任せ《影走り》で離脱。ロックンが回復し、セドリックは【セイクリッド・シールド】で更に硬くなり、不沈艦と化す。


レイチェルが【エネルギー・ジャベリン】を撃ってとうとうMPがゼロ。


6回裏に入るも、セドリックに19点もダメージを弾かれ、終了。
7回表、レイチェルの火力が下がると思いきや、ロックンが【トランスファー・マナポイント】でレイチェルとセドリックにMPを補充。
セドリックは自分で回復するだけで、先ほどのダメージの大半をカバー。


7回裏、GMはやはり決定打に欠けるブラッドトロールに白旗の準備。一応戦う。


【エネルギー・ジャベリン】と【フォース】の嵐に、9回表にしてブラッドトロールは地に伏したのだった。

 


レイチェル:や、やりましたね……。
セイクリッド:誰も、死ななかったな……。
ロックン:おお……私のMPが10点台まで減るとは……。
ソーカル:いやあ、途中から応援だけで悪かったな。それで、どうするんだ?
セドリック:戦利品判定なんてして、余計な戦闘が発生しては終わりだ……。手筈通り、信号弾を撃とう。そうすれば、テレポーターがリンクされる約束だ。
ソーカル:じゃ、私が一応隠密してさっと戻ってくるよ。(ころころ)お、23も出た。
GM:その達成値なら周りの見張りに気付かれず、城塞からよく見えそうな場所で撃って、見張りに見つからず更に戻ってきて良いよ。
セドリック:よし、皆テレポーターまで戻るぞ!
レイチェル:信号弾に気付かれず、テレポーターがリンクしないというオチじゃなければいいですが……。
GM:そんなレイチェルの不安は杞憂に終わり、一分ほどするとテレポーターが動き始めたよ。
セドリック:急いで皆で飛び移る。
GM:テレポーターの浮遊感の後、君たちは見慣れた城塞へと戻ってくる。一人の兵士が一瞬の驚きの後、嬉しそうに声をあげるよ。
GM/兵士「先輩!! よくぞご無事で……! 敵の隊長を斃したんですね!」
セドリック:ああ……本当に死ぬかと思った。
レイチェル:あの腐れ総隊長殿は?
GM/兵士「信号弾を見るや否や意気揚々と指揮を取りに行きました。隊長格が落ちたのなら、敵も浮足立って優勢となるでしょうから」
ロックン:私達まだ戦わなきゃー?
GM/兵士「とんでもない! 見るからに満身創痍のあなた方に誰がそんな酷なことを……今は我々に任せ、ゆっくりとお休みください」
レイチェル:あの総隊長殿なら、その酷なことを平気で言いそうだがね。
ソーカル:違いねえや。
セドリック:……。ノーコメントだ。
ロックン:でもよかったー、私寝ないとMP回復できないからねー。
GM:というわけで、君たちはベッドに案内され、ゆっくりと休むことができる。これで、今回のセッションは終わりです、お疲れ様でしたー。
セドリック:まさか、このクラスの敵が毎回やってくるのか……?
GM:絶望の大破局編はまだまだコレからだ!
ソーカル:おら、経験点よこせGM
ロックン:そうだそうだー! 経験点を要求するー!
レイチェル:まさか、魔物Lv*10で終わるなんて言わないですよね……?
GM:流石にその辺のボーナスは考えるよ。では、次回。

 

※第二話

【リプレイ】絶望の大破局編 第二話 - About Sword World 2.0





2つほど大きなミスがあります。
1つは私がアルケミスト技能が完全に現代の技能だと勘違いしていたことです。
発祥はバリバリ魔動機文明時代だったので、アリます。次回から使えるように裁定したいと思います。
そして2つ目。奥のブラッドトロールがロックを殴りに行こうとした際、フラビィゴーレムで移動妨害していますが、ソーカルをかばう命令しか受けていないので、多分出来ないです。
ご容赦ください。

コイツらにこんな敵ぶつけてみてくれというご意見どしどし募集中です。